環境事業

ぐんぎん財団環境教育賞 第15回表彰活動紹介

受賞校

小学校最優秀賞藤岡市立美九里東小学校
中学校最優秀賞高崎市立倉渕中学校
優秀賞前橋市立第六中学校
優秀賞渋川市立伊香保中学校
特別賞中之条町立六合中学校
特別賞伊勢崎市立第四中学校
特別支援学級 8・9組
高等学校・特別支援学校最優秀賞群馬県立高崎工業高等学校
工業化学研究部
優秀賞群馬県立富岡実業高等学校
草花部
優秀賞群馬県立藤岡北高等学校
環境土木科 ガーデニングコース
優秀賞群馬県立桐生工業高等学校
土木研究部 環境調査班
優秀賞群馬県立尾瀬高等学校
理科部

活動内容の紹介

【最優秀賞】藤岡市立美九里東小学校

ヤリタナゴ保護活動で、笹川を清掃している時の子ども(5年生)の様子

【活動名】学校支援団体とともに進める「美東小地域環境美化大作戦」

本校では、児童が身近な自然環境に関心を持ちながら、地域の様々な支援団体の協力の下、以下の4つの環境美化活動に主体的に取り組んだ。

  • 「PTA・児童会協働による親子環境整備作業&資源回収活動」を実施。
  • 「地域の宝、藤岡市天然記念物・絶滅危惧種 ヤリタナゴ保護活動」で笹川の環境整備を実施。
  • 「林業での間伐作業や椎茸のコマ打ち体験」で、地場産業と環境の関わりを学習。(令和4年、コロナ禍で休止)
  • 「美東小花いっぱい運動」で、校内だけでなく地域の福祉施設への贈答など、地域を巻き込んだ運動を展開。

【最優秀賞】高崎市立倉渕中学校

フードドライブ寄贈式における記念撮影

【活動名】持続可能な開発のためのESD教育

倉渕中学校では、昭和26年から学校林を活用した森林体験学習に取り組んでいる。
事前に「森林のはたらき」や「森林の動物たちの動画」等を視聴し理解を深め、実際の体験学習では、枝打ちや間伐、草刈り、遊歩道整備などの作業に取り組んだ。
また、地域の公民館・支援ボランティアと連携して、絶滅危惧種に指定されているミヤマシジミの保護活動に取り組んでいる。生徒は毎年公民館で開催される学習会に参加し、ミヤマシジミの特徴や生息するための条件などについて理解を深め、毎年2回、地域の方々と協力してミヤマシジミの生息地となる「コマツナギ」の群落整備作業を行っている。
さらに、本校では環境教育の一環として、パルシステム群馬と連携し、SDGs講演会やSDGsカードゲームを実施するとともに、SDGsの理念の実現に向け、各家庭から持ち寄った使い切れない食品をフードバンク団体や社会福祉協議会等に寄付する「フードドライブ活動」を行っている。

【優秀賞】前橋市立第六中学校

天狗岩用水遊歩道の清掃作業

【活動名】地域の環境を知り、守り、そして伝えよう!
『MRYs』~もっと六中をより良くするための12の目標~ の取組から

MRYs(もっと六中をより良くしよう)12の目標の達成に向けて、生徒会本部役員が中心となり、全校生徒が取り組んでいる。全校生徒が3年間を通じて、豊かな緑とたくさんの史跡・文化財、広い田畑を潤す用水路など、六中の素晴らしい環境を知り、守り、そして伝えることを目的とした活動である。
年度当初、学級ごとに学校周辺の古墳群や文化財、天狗岩用水路遊歩道を散策しながら、地域の素晴らしさと状況を自分の目で確認し、課題を見出すことで、環境に関する関心や実践しようとする意識を高めている。天狗岩用水路遊歩道清掃では、地域との連携を深めるともに、生徒の主体性や創意、協調性を養い、積極的に社会に貢献できる生徒の育成に繋がっている。
PTA歴代会長会や地域スポーツクラブへ輪を広げた親子除草作業など、コロナ禍でも環境や歴史文化を守るため、可能な限りで地域連携型の活動を展開していきたい。

【優秀賞】渋川市立伊香保中学校

親子ふれあい花いっぱい活動を通して「伊香保愛」を育みました

【活動名】伊香保愛を育む環境美化活動~親子ふれあい花いっぱい活動・伊香保町をきれいにする活動~

生徒会整備委員が主体となって活動のねらいについて説明し、各クラスが団結・協働し、学校全体で、学校並びに地域の環境美化活動に取り組んでいる。
「親子ふれあい花いっぱい活動」では、PTAと連携し、親子で植栽作業を行い、環境美化活動に取り組んでいる。まずは校庭と花壇に分かれて除草作業を行い、各クラスで考えた文字に花の苗を花壇に並べ、生徒全員が親子で植栽作業を行っている。
また、「伊香保町をきれいにする活動」では環境美化推進協議会や伊香保行政センターと連携協力し、環境に関する理解を深め、環境問題の解決に向けた実践力を身につけるとともに、地元社会奉仕活動を通じて「伊香保愛」を育んでいる。

【特別賞】中之条町立六合中学校

シラネアオイ開花見学の様子

【活動名】ふるさとの花「シラネアオイ」に関する環境学習

六合地区北部の野反湖の自然環境保護活動として、日本固有種「シラネアオイの保護活動」を行っている。上信越高原国立公園の高山植物を守り、育てる活動を通して、自然の大切さや保護することの難しさを体験的に学び、自然保護・自然愛護の意識を高めている。
主な活動として、5月の開花時期にシラネアオイの群生へ見学に行き、保護に携わっている地域の方々から保護活動の概要を学んでいる。また、9月には指導者や地域の方々が中心となって行われる草刈り作業に参加し、シラネアオイの保全活動に協力している。

【特別賞】伊勢崎市立第四中学校 特別支援学級 8・9組

4月、オスティオスペルマムが毎年咲きます

【活動名】四中を花いっぱい!

種から育てた花や野菜の苗などを、学校内のプランターや花だん、畑に植え育てる活動を行っている。小さな種や小さな苗から育て花が咲くことで、花の美しさや植物の素晴らしさを感じることができた。さらに、育てた花が、各教室、事務室前、校長室等で飾られたことで、生徒は誇りに思っている。8組の教室は観葉植物があふれていて、通りかかった生徒や先生も含めて癒されている。観葉植物があると、特に冬場は湿度が20%近く上昇し、加湿器設置の他の教室よりも高くなった。
8・9組では、植物の生育や、除草・清掃などの環境整備活動を通じて豊かな心を養うとともに、四中の生徒や先生をはじめ、四中を訪れた人々に花や作品を楽しんでもらう環境美化活動を今後も展開していく。

【最優秀賞】群馬県立高崎工業高等学校 工業化学研究部

研究の班員と制作・販売したポット

【活動名】生分解性こんにゃくプラスチックポットで緑化活動

マイクロプロスチック(微細なプラスチックごみ)が本県で測定されたニュースと授業で環境問題を学び、環境保全になる研究を始めた。群馬県ならではの製品を作りたいと考え、特産物である「こんにゃくいも」を用いて授業で学んだ知識を活かし、自然分解可能な素材を開発した。
開発した生分解性こんにゃくプラスチックを緑化活動につなげる育苗ポットに加工し、紫外線対策として黒色に着色するために土の養分である炭を用いて土壌で肥料になるよう成分研究も行ってきた。活動を通じて、生徒それぞれが身に着けた技術と知識から持論を展開し、主体的かつ協働的に取り組み、生徒の想いが詰まった育苗ポットが完成した。
今後は、寄せられた意見をもとに製品を改良し、より多くの人たちにこの育苗ポットを使ってもらうよう広報活動を行いながら環境課題を解決し、未来を変えていきたい。

【優秀賞】群馬県立富岡実業高等学校 草花部

ツツジの挿し穂を採取

【活動名】富岡市宮崎公園のツツジ保存・再生プロジェクト

富岡市の西方の宮崎地区にある宮崎公園はツツジの名所として知られ、樹齢百数十年を超えるツツジなど貴重な個体が多く存在する。樹齢100年以上の約800本のツツジがあったが、長年の土の流出や近年の大雪、害虫・病気などの影響で樹勢が弱り保全活動が必要となってきた。
そこで、富岡市と協力してツツジの保全に取り組みをはじめ、令和4年で8年目になる活動である。ツツジ研究第一人者の青木雅夫氏から講義を受け、系統品種についてリストアップし、植生マップからすべてのツツジにナンバリングをおこない、それぞれの品種を個体として管理している。
遺伝子の保存を目的とした「挿し木」で増殖に取り組み、個体ごとの発根率や用土などについて調査研究を行っている。さらに富岡市文化保護課と連携して、毎年4月につつじ祭りを開催し、来場者に活動を発表し周知している。令和3年度からは、ツツジ里親プロジェクトを開始し、地域ぐるみで種の保存に取り組んでいて、現在865本になったツツジを保存しながら増殖し、「1000本ツツジ」を目指している。
生徒が主体的に富岡の自然環境・資源、宮崎公園の魅力を発信し、地域と連携し魅力を伝え、「産業文化と自然景観のまち富岡」を目指していく。

【優秀賞】群馬県立藤岡北高等学校 環境土木科 ガーデニングコース

ららん藤岡での竹灯籠のイベントの様子

【活動名】世界文化遺産「高山社跡」周辺の竹林整備における間伐材を活用した竹灯籠の製作と地域交流活動

ガーデニングコースでは、令和3年9月より藤岡市役所と連携して世界文化遺産群のひとつである高山社跡周辺の竹林整備活動を実施している。
竹林整備にとどまらず、「竹林整備→芸術活動→地域交流→資源循環」といったサイクルをコンセプトとしている点が、本活動の特色である。持続可能な環境教育の実現及び地域に開かれた学校づくりに向け、生徒が主体となり地域の方や行政と連携しながら「地域の環境」を守り、「地域のコミュニティ」を創り出している。
森林保全として専門家を招き、竹の間伐について学び、竹林整備だけでなく間伐材で竹灯籠の製作を行い、芸術活動にも発展させた。これらの成果として、令和4年9月「ららん藤岡」にて本校生徒が製作した竹灯籠と、ワークショップで市民の方が製作した竹灯籠をあわせて展示したイベントを開催し、間伐材を利用した竹灯籠の展示を通して持続可能な資源利用の取り組みを紹介した。
今後は、展示後の竹灯籠をチップ化した造園資材の開発、藤岡市と協働した高山社跡での竹灯籠製作や、小中学生向けの竹灯籠づくり教室の開催などを行っていきたい。

【優秀賞】群馬県立桐生工業高等学校 土木研究部 環境調査班

環境調査班 全員集合

【活動名】桐生川の環境調査

桐生川の環境調査を平成21年より継続実施している。調査方法は薬液を使用したパックテストの 他に水生生物による水質調査(指標生物)も実施。化学的な方法では、水素イオン濃度、化学的 酸素要求量、生物化学的酸素要求量、溶存酸素量を調査、なお、生物の調査方法では、水中 に生息する水生昆虫を採取し調査、化学的、生物的両面から水質や河川環境を評価している。
また、水質調査に加え、護岸や河床、堰などの河川構造物についても、名称と役割について調査 を行い、身近な環境の理解を深めている。 調査結果は、毎年学校評議員など外部の方を招き、建設科生徒全員の前で発表している。
さらに、生徒からの提案で、水質調査と合わせて、調査地点間のゴミ収集などの環境保全活動も 実施した。また、今年度は桐生川ダムの見学を行い、ダムの役割、河川への影響などの研究も行っている。

【優秀賞】群馬県立尾瀬高等学校 理科部

全国高校生環境サミット全員集合写真

【活動名】「第23回全国高校生自然環境サミット」に向けての取り組み~11年ぶりの尾瀬高校開催

環境学習に積極的な取組をしている全国の高等学校の生徒が、「自然との共生」をメインテーマとして、自然との豊かなふれあいを体験し、自然と人間との関わりについて考える「第23回全国高校生自然環境サミット・全国高校生環境学習発表会2022」が 11年ぶりに本校で開催された。
北は北海道から南は沖縄まで全国から7校が参加し、国指定の天然記念物「吹割の滝」やラムサール条約にも指定され自然保護活動の原点ともなった「尾瀬国立公園」の2か所でフィールドワークを実施した。
「保護と利用」という視点で、本校生徒も参加者も自然との共生 について思考を深め、期間中は参加者同士の交流を通じて、人と自然の関わりだけでなく、人と人の関わり方について相互理解を深めることにもつながった。

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