環境事業
環境探検隊
環境探検隊とは
毎年70名前後の中学生が参加し、渡良瀬川の源流から下流にかけて、各探検ポイントを見学し、水を通じて環境について学習するイベントです。
平成8年に実施して以来、246校、1,219名の中学生が参加し、先生方やボランティアを含む参加者総数は1,730名(令和5年9月現在)となっております。
群馬県内の各地区の教育委員会を通じて、参加者を順番に募集しております。
渡良瀬川の水を通して学ぼう
一滴の水の重み
人間は自然を利用して生きています。だからこそ、自然とうまく付き合わなければなりません。私たちは水道の蛇口からきれいな水が出てくることを『当たり前』と思っていますが、きれいな水はきれいな川が無ければ得られません。
それでは、きれいな川はどうすれば保つことができるのでしょうか?
私たちの地元には、とてもよい教材となる「渡良瀬川」があります。渡良瀬川はかつて、足尾銅山・製錬所の事業活動でその源流の自然を破壊され、鉱毒によって汚染された川です。当時の足尾では、故意に川を汚そうとした人は誰もいませんでしたが、貴重な資源である銅を得ようとして結果的に大きな環境問題を引き起こしました。
この探検隊は、現地に足を運ぶことによって、その歴史を振り返り、人間と自然との関わりを学ぶことを目的としています。
探索ルートのポイント
渡良瀬川源流
まず、バスで足尾へと向かいます。渡良瀬川の対岸に足尾の町を見下ろし、さらに製錬所の前を通り抜けると、松木渓谷の入り口にある足尾砂防ダムの前の「わたらせ川源流の碑」に着きます。本当の源流は、さらにさかのぼった皇海山(すかいさん)ですが、車が入れるのはここまでです。緑が失われ荒々しい岩が露出してしまった山肌や、そこで森林を復元するための大変な努力が行われている光景を目のあたりにして、自然の大切さを実感します。
足尾環境学習センター
センターでは、ビデオの視聴や展示室の見学により、足尾銅山や鉱害の歴史、そして環境破壊がどのように起こったのかを知ることができます。また、山々の緑の復元に向けた取り組みなども学習します。
植樹体験
源流付近の急斜面の山に苗木と土・水・クワを持って登り、植樹を行います。一度失った森林の緑を回復することがいかに大変かを、身を持って体験します。
足尾の町
本山(ほんざん)、間藤(まとう)の町中にある、かつて日本を支えた重要な産業のひとつであった足尾銅山・製錬所やそれに関わるさまざまな産業遺産をバスの車窓から眺めます。
草木ダム
渡良瀬川の鉱毒を下流に流さず、そして水を有効に利用するためにつくられた草木ダム。ダムの中に入り、エレベーターで下に降りていきます。下から見上げると、その大きさに驚かされます。「多目的ダム」であるこのダムが、洪水を防ぐ治水、発電、農業用水・工業用水・水道用水など、さまざまなかたちで働いていることを教えていただきます。
森から水が生まれて川となり、その水を私たちが生活に利用するためにダムに貯め、浄水場できれいにするまでを探検します。水を大切にし、環境を壊さないで生活するにはどうしたらよいかを考えさせられる貴重な体験となるでしょう。
実施状況
第54回 令和6年9月7日(土)
- 探検隊員
- 中学生 安中市立第一中学校4名、安中市立第二中学校12名、安中市立松井田中学校2名 計18名
先生 安中市教育委員会1名、中学校の校長・教諭2名 計3名
合計21名
- 指導者
- 群馬大学名誉教授 西薗大実先生
ぐんぎん財団スタッフ 2名
合計3名
- 参加レポート
- 「第54回 環境探検隊レポート(安中市)はこちら
第45回 2019年10月26日(土)
- 探検隊員
- 沼田市立沼田中学校 3名
沼田市立沼田西中学校 2名
沼田市立薄根中学校 4名
沼田市立白沢中学校 4名
沼田市教育委員会の先生 1名
- 指導者
- 群馬大学 教授 西薗大実
財団スタッフ 3名
- 参加レポート
- 「第45回環境探検隊探検レポート」はこちら(PDF)
第44回 2019年9月7日(土)
- 探検隊員
- 高崎市立高松中学校 3名
高崎市立高南中学校 2名
高崎市立群馬南中学校 5名
高崎市教育委員会の先生 1名
- 指導者
- 群馬大学 教授 西薗大実
その他財団スタッフ 3名
- 参加レポート
- 「第44回環境探検隊探検レポート」はこちら(PDF)